独走 同馬 瞬一

この本を読みながら、漫画では、「奈緒子」、長距離の話。

小説では、「一瞬の風になれ」、短距離の話。

そういえば、野球ではあるが「バッテリー」という小説の話を思い出した。

ずば抜けた天性の才能を持っているスポーツ漫画である。一瞬の風はそうでもなかったかもね。とくに、雰囲気などが、「奈緒子」の主人公と重なる部分は多々あった。

長距離の天才児はそんな感じなのだろうか、たしかに、天才児はピッチ走法ではなく、ストライド走法というイメージがある。

話の中身は、Olympicでメダルを狙える人を、国がかりで莫大なサポートをするという話が根本にある。ちょっとサポートしすぎであることが現実感はない。そして、サポートがすごすぎるため、途中で断念することで莫大な借金が残るというのも現実感がない。ここはちょっと短絡的で話を壊している気がした。

興味深いことは、走ることの天才児の考え方だ。僕は人が喜んでもらえること(もしくは、他人にうらやましいと思えるようなこと)をやることが好きな凡人である。そのため、最近は、こんなに人の目を気にして、他人のために生きているのでないかと感じることさえある人間だ。ここでの主人公はそうではないらしい。純粋に好きなんだ。でも、いくら好きでも、周りの人が見向きもしなかったらやりたくなる気がする。自分自身で本当に目標を見つけ、それを純粋にクリアしたいと思う人間は、自分を追い込んでいけるかもしれない。

こういう人は本当にいるのだろうか?-->いないと思っている。だから、現実感がないという気がしたが、本当にいるのだろうか、という気もしてしまう。

駅伝の山の神、柏原とか、一時期、こんな感じだったのかな?

野球界では、イチローかな。